Volume 451 Number 7180

Editorials

世界の核安全保障にきわめて重要な役割を担う国際原子力機関(IAEA)が最新の技術を活用できるよう、経済的支援が必要だ。

p.745

doi: 10.1038/451745a

米議会は、遺伝情報による差別禁止法案を成立させるべきだ。

p.745

doi: 10.1038/451745b

英国防省は海上での風力発電計画に反対しているが、これは長期的に見て英国の国益を損なう。

p.746

doi: 10.1038/451746a

News

中国が、南極大陸のドームA(南極の内陸氷床の最高点)に遠隔操作できる自動天文観測所を設置。

p.752

doi: 10.1038/451752a

Q & A ドイツの科学者とドイツ研究協会(DFG)が第二次大戦時に果たした役割を調査した、Ulrich Herbert氏に訊く。

p.755

doi: 10.1038/451755a

CERN(欧州合同原子核研究機関)のCMS検出器に必要な、大量の特殊な結晶の作製をロシアが完了。

p.756

doi: 10.1038/451756a

News Features

愛:4分間でパートナー探し

p.760

2人の研究者が、お見合いパーティーを手がかりに、ヒトはどのようにして最適な相手を選ぶのかを探っている。

doi: 10.1038/451760a

個人ゲノミクス:展示品Iとの出会い

p.763

徹底した「情報開示論者」として知られる研究者の見つめる世界を訪ねる。

doi: 10.1038/451763a

科学論文の発表:アイデンティティーの危機

Identity crisis p.766

中国からの論文発表が急増しているが、名字が同じ研究者の多さが混乱を招きやすい。

doi: 10.1038/451766a

News & Views

粉粒体:風に飛ばされる砂と静電気

p.773

風に飛ばされる砂漠の砂は自然に電荷をもつようになる。砂の流れ、あるいは帯電した物体に加わる力のそれぞれについてはよく研究されているのだが、この2つが組み合わさった場合に何が起こるかについては、意外にもほとんどわかっていない。

doi: 10.1038/451773a

進化生物学:コウモリではどちらが先?

A first for bats p.774

コウモリの進化では、飛翔と反響定位のどちらが先に生じたのだろう。新たに発見された化石は、飛翔が先という説に有利な証拠となる。しかし、原始的なコウモリが夜間の飛行のために何か別の方法を身につけていたという可能性も考えられる。

doi: 10.1038/451774a

宇宙物理学:特異な縮退の成り行き

p.775

天文学では、Ia型超新星の出現について2つのモデルが提案されている。こうした巨大恒星爆発の1つの前駆天体が見つかり、どちらのモデルが正しいかの判定に一歩近付いた。

doi: 10.1038/451775a

分子生物学:コヒーシンのもう1つの役割

p.777

コヒーシン複合体については、細胞分裂での役割がもっともよく知られている。しかしコヒーシンは、分裂の合間にも休憩しているわけではなく、遺伝子発現の調節に加わっており、こちらの働きの仕組みがやっと明らかになりつつある。

doi: 10.1038/451777a

触媒:水分子を分裂させる方法

p.778

植物は水分子から酸素を発生させるが、同じ化学反応を人工的に行うのは難しい。新種の触媒は人工光合成を行う手段の探索に新風を吹き込みそうだ。

doi: 10.1038/451778a

進化生物学:化石とダーウィン

p.779

自然選択による適応は進化を推進すると考えられているが、この過程を化石記録の中で実証するのは難しかった。しかし証拠は初めからそこに存在していたのに、我々が正しい見方をしてこなかっただけなのである。

doi: 10.1038/451779a

追悼:M. Judah Folkman氏 (1933-2008)

p.781

科学者、外科医であり、また血管形成研究という分野の先駆者であったFolkman氏が亡くなられた。ご冥福を祈りたい。

doi: 10.1038/451781a

Articles

進化:襟鞭毛虫Monosiga brevicollisのゲノムと後生動物の起源

The genome of the choanoflagellate Monosiga brevicollis and the origin of metazoans p.783

doi: 10.1038/nature06617

生化学:C2H4シグナル伝達系における二分岐MAPKカスケードによる核内EIN3の二重制御

Dual control of nuclear EIN3 by bifurcate MAPK cascades in C2H4 signalling p.789

doi: 10.1038/nature06543

細胞:コヒーシンはCCCTC結合因子によって転写のインシュレーションに関与する

Cohesin mediates transcriptional insulation by CCCTC-binding factor p.796

doi: 10.1038/nature06634

Letters

宇宙:Ia型超新星 SN 2007on の前駆天体の発見

Discovery of the progenitor of the type Ia supernova 2007on p.802

doi: 10.1038/nature06602

物性:マルチフェロイック六方晶マンガン酸化物における巨大磁気弾性結合

Giant magneto-elastic coupling in multiferroic hexagonal manganites p.805

doi: 10.1038/nature06507

ナノテクノロジー:エネルギー回収用のマイクロファイバー・ナノワイヤー・ハイブリッド構造

Microfibre-nanowire hybrid structure for energy scavenging p.809

doi: 10.1038/nature06601

地球:メジャーライト・ガーネットの弾性波速度とマントル遷移層の化学組成

Sound velocities of majorite garnet and the composition of the mantle transition region p.814

doi: 10.1038/nature06551

進化:米国ワイオミング州で出土した始新世前期の原始的コウモリと飛翔および反響定位の進化

Primitive Early Eocene bat from Wyoming and the evolution of flight and echolocation p.818

doi: 10.1038/nature06549

生態:プランクトン群集の長期実験で認められたカオス

Chaos in a long-term experiment with a plankton community p.822

doi: 10.1038/nature06512

生理:膜脂質の頭部リン酸基の除去はK+チャネルの電位センサーを動かなくさせる

Removal of phospho-head groups of membrane lipids immobilizes voltage sensors of K+ channels p.826

doi: 10.1038/nature06618

生理:CaVチャネルのカルモジュリン制御における空間的Ca2+選択にかかわるモジュール型スイッチ

A modular switch for spatial Ca2+ selectivity in the calmodulin regulation of Cav channels p.830

doi: 10.1038/nature06529

免疫:植物に元からあった分泌経路の免疫応答への取り込み

Co-option of a default secretory pathway for plant immune responses p.835

doi: 10.1038/nature06545

免疫:体細胞超突然変異の過程でのB細胞ゲノムの2つのレベルでの保護

Two levels of protection for the B cell genome during somatic hypermutation p.841

doi: 10.1038/nature06547

生化学:p300/CBP転写コアクチベーターによるタンパク質アセチル化の構造基盤

The structural basis of protein acetylation by the p300/CBP transcriptional coactivator p.846

doi: 10.1038/nature06546

生理:古細菌由来RNAポリメラーゼのX線結晶構造

The X-ray crystal structure of RNA polymerase from Archaea p.851

doi: 10.1038/nature06530

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