Letter 免疫:体細胞超突然変異の過程でのB細胞ゲノムの2つのレベルでの保護 2008年2月14日 Nature 451, 7180 doi: 10.1038/nature06547 免疫応答の際には、体細胞超突然変異によって免疫応答中に胚中心B細胞の免疫グロブリン遺伝子に点突然変異が導入される。この反応は、活性化誘導型デアミナーゼ(AID)によるシトシンの脱アミノ化から始まり、結果として生じるウラシルのミスマッチ修復因子や塩基除去修復因子によるプロセシングで完了するが、このようなプロセシングではエラーが起こりやすい。体細胞超突然変異はゲノムの完全性を脅かすが、B細胞ゲノムが体細胞超突然変異の変異誘発効果からどのように保護されているのか、また、そのような保護機構がどれくらいの頻度で破綻するのかについては明らかになっていない。本論文では、マウスのB細胞遺伝子を広範囲にわたって配列決定することにより、B細胞ゲノムが2つの異なる機構によって保護されることを示す。すなわち、AIDの選択的ターゲティングとAIDが発生させるウラシルの遺伝子特異的な忠実度の高い修復である。Myc、Pim1、Pax5、Ocab(別名、Pou2af1)、H2afx、RhohおよびEbf1など、B細胞腫瘍発生に関連する多数の遺伝子はAIDによって脱アミノ化されるが、ミスマッチ修復と塩基除去修復の組み合わせにより、ほとんど変異を起こさずに済む。しかし、解析した発現遺伝子のおよそ25%は、どちらの機構によっても完全には保護されず、胚中心B細胞に変異が蓄積した。今回の結果から、AIDがB細胞ゲノムに広く作用すること、そして変異の最終的分布は高忠実度DNA修復とエラー発生頻度の高いDNA修復とのバランスによって決まることが示された。 Full Text PDF 目次へ戻る