Nature ハイライト

構造生物学: HIVが共受容体と結合する過程を可視化する

Nature 565, 7739

HIV-1が細胞に侵入するには、まずエンベロープ糖タンパク質(Env)が細胞側の受容体CD4に結合しなくてはならない。しかし、ウイルスエンベロープと細胞膜との融合は、Envがさらに、2つの共受容体のうちの1つと結合しないと起こらない。Envの受容体結合断片gp120が主受容体であるCD4に結合する際の構造変化の詳細は、よく解明されている。しかし、gp120がその共受容体に結合する仕組みについては、分子レベルでの詳しい解明がこれまでなされていなかった。今回B Chenたちは、可溶性CD4および共受容体CCR5と複合体を形成した完全長gp120の、分解能3.9 Åでのクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告している。意外にも、CCR5との結合はgp120にさらなる構造変化を引き起こさないようだが、ウイルスの融合装置を標的となる細胞膜へと近づけるように働いている可能性がある。

Article p.318
doi: 10.1038/s41586-018-0804-9 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2019年1月17日号の Nature ハイライト

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