Nature ハイライト
		
		
        
		
		神経科学:摂食に対するカンナビノイドの複雑な作用
Nature 519, 7541
満腹により摂食は低下するが、これには視床下部のプロオピオメラノコルチン(POMC)ニューロンが役割を持つことがこれまでの研究で明らかになっている。このことから、摂食を促進するシグナルがPOMCニューロン活性を減弱する可能性が示唆される。今回、T Horvathたちはこの仮説を検討し、カンナビノイド摂食シグナルは意外にもPOMCニューロン活性を増強することを見いだした。この矛盾したPOMCニューロンの活性化は、満腹状態においてカンナビノイド受容体1の活性化により誘導される適切な摂食促進に不可欠である。著者たちは、摂食に対するカンナビノイドの総合的な作用は、互いに独立している前および後シナプス作用によって駆動されている可能性があり、全体的な行動変化をもたらすのは、それらの同期性であると結論している。
2015年3月5日号の Nature ハイライト
- 神経科学:摂食に対するカンナビノイドの複雑な作用
- 神経科学:動く前の脳活動
- 医学:炎症の有益な作用
- 量子物理学:量子エラー訂正法に大きな進展
- 材料科学:生体系を模倣した液体ゲーティング機構
- 有機化学:アリル炭素–水素結合の直接アリール化
- 免疫学:ワクチン様の作用を持つHIV-1侵入阻害剤
- 炎症:食品に使われている乳化剤の有害な作用
- 生化学:天然変性タンパク質が担う調節機能
- 分子生物学:IRESはオールマイティ


