Nature ハイライト

材料科学:生体系を模倣した液体ゲーティング機構

Nature 519, 7541

生体細孔には、目詰まりすることなく、異なる環境間の多相輸送を選択的に調節する見事な能力がある。この能力を模倣して合成細孔を作製しようとさまざまな試みが行われてきた。しかし、複雑な多相輸送を選択的に操作し制御できる単一系はなかなか実現しそうもなく、しかも汚染は避けられそうにない。今回X Houたちは、毛細管現象によって安定化された液体が、閉鎖状態では細孔を可逆的に封止でき、圧力下では速やかに再構成して、内表面が液体に覆われた開口部を形成できることを示している。輸送物質のゲーティング(ゲート開閉)しきい値圧力は、物質ごとにはっきりと異なっていて、合理的に調節できるため、1つの系を動的に調節することによって、マイクロ流体流中で気体–液体選別や空気–水–油の三相混合物の分離が可能になる。この液体ゲーティング方式は、微視的および巨視的スケールの流体系の両方で、高効率で防汚性がある長期動作を可能にしており、これは幅広い応用分野で役に立つと考えられる。

2015年3月5日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

プライバシーマーク制度