Nature ハイライト

分子生物学:分解に依存したロバスト性

Nature 568, 7751

機能喪失変異から生じる表現型は、他の遺伝子群の発現上昇によって無効化される場合があり、この過程は遺伝的補償として知られている。今回D StainierとJ Chenがそれぞれ率いる2つのグループが、この過程には、変異を持つ遺伝子の転写と、ナンセンス変異依存分解経路による変異型転写産物の分解の両方が必要であることを示している。分解が起こらないと、変異表現型は増悪する。また、発現が上昇した遺伝子のかなりの割合で、変異のある遺伝子とのある程度の塩基配列類似性が認められ、発現が上昇した遺伝子では、その発現が転写開始部位でのH3K4トリメチル化の上昇と相関することも分かった。変異型転写産物の分解が関連遺伝子群の転写を引き起こす仕組みを理解するためには、さらなる研究が必要である。

2019年4月11日号の Nature ハイライト

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