Nature ハイライト

光物理学:真空のゆらぎ

Nature 568, 7751

電磁場の基底状態、すなわち真空状態は、これまで考えられてきたほど「不活性」ではない。実際には、電場ゆらぎは全ての周波数で空の空間に浸透する。しかし、こうしたゆらぎは、強度検出器では直接測定できないため、これまでは主としてその存在を示す間接証拠に頼る必要があった。今回I Benea-Chelmusたちは、極低温環境に埋め込んだ非線形結晶における電気光学検出に基づく方法によって、テラヘルツ周波数領域の真空ゆらぎの空間的コヒーレンス特性と時間的コヒーレンス特性を、直接調べた結果を報告している。そのデータから、電気光学検出の帯域幅内にある電磁放射基底状態のスペクトル成分が得られた。今回採用したショット雑音限界の測定を可能にする方法によって、極めて強い結合領域の発光や、光と物質が結合したさまざまな系のさらなる研究が促進される可能性がある。

2019年4月11日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

プライバシーマーク制度