Nature ハイライト

化学: 担持触媒における水素スピルオーバーブックマーク

Nature 541, 7635

水素スピルオーバーは、金属触媒粒子の表面で生成した水素原子が、触媒担体へと表面移動する現象で、1960年代初めに発見されたが、まだよく分かっていない。今回W Karimたちは、高度なナノ加工技術を用いて、酸化鉄ナノ粒子と白金ナノ粒子の複数の対を、粒子間の距離を変えて酸化チタン担体上および酸化アルミニウム担体上に配置し、白金上で生成した水素原子によって酸化鉄粒子が還元される度合いの観察結果を報告している。その結果、水素スピルオーバーは、酸化チタン上では速くて効率がよく、酸化アルミニウム上では極めて遅く到達距離が短いことが明らかになった。今回の結果は、水素貯蔵や触媒的水素化反応の理解に役立つはずである。また、モデル触媒系を作製して調べる今回の手法は、担持触媒の基礎過程の研究に新たな道を開くものである。

News & Views p.37
doi: 10.1038/541037a | 日本語要約 | Full Text
Letter p.68
doi: 10.1038/nature20782 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年1月5日号の Nature ハイライト

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