Nature ハイライト

Cover Story:二重電子捕獲の直接観測:暗黒物質検出器がキセノンの捉えにくい原子核崩壊を検出

Nature 568, 7753

表紙は、イタリアのラクイラ近郊にある国立核物理学研究所のグランサッソ国立研究所のXENON1T暗黒物質検出器を囲む水遮蔽体の内部である。今回XENONコラボレーションは、XENON1T検出器が極めて検出の難しいタイプの原子核崩壊を記録したことを明らかにしている。著者たちは、キセノン124(124Xe)における2個のニュートリノを放出する二重電子捕獲を直接観測した。この過程の半減期は、宇宙の年齢のおよそ1兆倍である。XENON1T検出器には、超高純度のキセノンが3.2 tも用いられており、これによって124Xeが崩壊してテルル124(124Te)になる際に放出されるX線の検出が可能になった。測定されたこの崩壊の半減期は1.8 × 1022年で、予測と一致している。著者たちは、今回の検出は、ニュートリノの放出を伴わない二重電子捕獲過程の検出への価値ある一歩であり、ニュートリノの理解をさらに深めることができる可能性があると述べている。

2019年4月25日号の Nature ハイライト

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