Nature ハイライト

量子物理学:量子プロセッサーの誤り軽減

Nature 567, 7749

量子コンピューターは、古典コンピューターでは難しくて取り扱えない問題に取り組むのに大いに有望だが、少なくともフォールトトレランスを量子誤り訂正を通して得ようとする場合は、古典コンピューターに対する量子コンピューターの優位性を達成するのに論理演算の非常に低い誤り率と物理量子ビット(キュービット)の相当なオーバーヘッドを必要とする。最近の研究では、完全にフォールトトレラントな量子プロセッサーに至る道筋は、雑音を完全に抑制するのではなく雑音の影響を効率よく低減できるような、雑音のある小規模量子コンピューターが優勢となる開発段階を経る可能性が高いことが示されている。今回A Kandalaたちは、5キュービットの超伝導量子プロセッサーで誤り軽減プロトコルを実証し、ハードウエアのさらなる変更は何ら行わずに、その計算能力を改善している。このプロトコルは、磁性と量子化学についてのハミルトニアンの変分最適化に適用され、報告された計算性能は、誤り軽減戦略がない場合には到達できないと考えられる変分解の正確度レベルを示している。コヒーレンス時間が改善され、量子回路が長くなれば、さらなる進歩が見込まれる。

2019年3月28日号の Nature ハイライト

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