Nature ハイライト

量子物理学: シリコンにおける強い結合

Nature 555, 7698

固体スピンは、コヒーレンス時間が長いので、量子情報処理向けの有望な量子ビットであるが、スピン–スピン相互作用の利用はまだ困難である。今のところ、スピン–スピン結合は、交換相互作用とより弱い双極子–双極子相互作用に基づいている。コヒーレントなスピン–光子相互作用によって、強いスピン–光子結合が得られ、マイクロ波光子を介した長距離スピンエンタングルメントを実現できる可能性がある。今回J Pettaたちは、シリコン二重量子ドット内の単一電子スピンが、マイクロ波共振器に閉じ込められた光子と強く結合しているスピン–光子インターフェースを実証している。この手法は、不均一磁場の存在下でのスピンと電荷の混成に依存しており、インターフェースのコヒーレンスを保つことのできるスピン–光子結合速度をもたらす。著者たちは、スピン–光子結合の全電気的制御だけでなく、スピン状態のコヒーレント制御や単一電子スピンの分散読み出しも実証している。今回の結果は、スピンベースの量子プロセッサーに一歩近づいた可能性を示唆している。

Article p.599
doi: 10.1038/nature25769 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2018年3月29日号の Nature ハイライト

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