Nature ハイライト

構造生物学: カンナビノイド受容体の構造ブックマーク

Nature 547, 7664

ヒトのカンナビノイド受容体1(CB1)は、大麻(Cannabis sativa)中の重要な精神活性化合物である植物カンナビノイド、Δ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)の主要な標的である。CB1は内在性カンナビノイドにより活性化され、疼痛管理やてんかん、肥満などの治療に使われる標的だが、その活性型受容体の構造はまだ得られていなかった。今回、Z Liuたちは、2種類の強力なΔ9-THC誘導体であるAM11542とAM841によって活性化されたCB1の結晶構造を報告している。これらのアゴニストは共に、そのアルキル鎖上にgem-ジメチル基があり、そのために用量効果や最大効力が顕著に向上している。受容体活性化の際には、細胞外側と細胞質側の両方で大規模な構造再編成が起こり、結合ポケットのサイズが大幅に縮小することが分かった。このようなコンホメーション変化では、2つの重要な残基が活性化の際に相乗的な動きをして新規な「分子版のツイントグルスイッチ」のように働き、構造を切り替えることも明らかになった。著者たちはこうした切り替え様式が他のGタンパク質共役受容体にも共通して存在するのではないかと考えている。

Letter p.468
doi: 10.1038/nature23272 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年7月27日号の Nature ハイライト

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