Nature ハイライト

発生生物学: 心臓細胞を妨げるDGCブックマーク

Nature 547, 7662

ジストロフィン–糖タンパク質複合体(DGC)は、心筋細胞や骨格筋細胞の細胞膜で見られる多成分複合体であり、アクチン細胞骨格を細胞外マトリックスに機械的に結び付けている。ヒトでのDGCの欠失は、筋ジストロフィーの原因となる。今回J Martinたちは、Hippo経路を介した心筋細胞増殖の調節におけるDGCの役割を明らかにしている。彼らはDGCが、リン酸化されたYap(Hippo経路のエフェクター)を隔離し、その転写活性を阻害して、心筋細胞の増殖を抑制することを示した。Hippo経路が欠失した成体マウスの心臓は、損傷後に再生することができる。著者たちは、Hippo経路とジストロフィンの両方が欠失した心臓は、心筋の著しい過増殖と、心筋細胞の細胞質分裂亢進を伴って再生することを示している。ジストロフィン欠失マウスで横行大動脈縮窄術を行うと、拡張型心筋症が引き起こされた。このモデルでは、Hippo経路がうまく適応していないようであり、Hippo経路機能のノックダウンは、心筋細胞の増殖を促進し、心臓機能を救済することが分かった。

Letter p.227
doi: 10.1038/nature22979 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年7月13日号の Nature ハイライト

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