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発生生物学:ジストロフィン–糖タンパク質複合体はYapを隔離して心筋細胞増殖を阻害する
Nature 547, 7662 doi: 10.1038/nature22979
成体哺乳類の心筋細胞は、有糸分裂を進行させる能力が低下しているため、心臓の再生能は制限されている。内在性心筋細胞は出生時には再生能を持つが、心筋細胞肥大を介して起こるその後の器官成長に伴い、この能力は生後に失われる。保存されたキナーゼカスケードであるHippo経路は、発生中の心臓で心筋細胞の増殖を抑制して心臓のサイズを制御し、成体の心臓での再生を阻害する。アクチン細胞骨格を細胞外マトリックスに結び付けている多成分膜貫通型複合体のジストロフィン–糖タンパク質複合体(DGC)は、心筋細胞の恒常性に必須である。ヒトでのDGC欠失は、致死性のデュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの筋ジストロフィーを引き起こす。今回我々は、マウスにおいてDGCの構成要素であるジストログリカン1(Dag1)が、Hippo経路のエフェクターYapに直接結合し、心筋細胞の増殖を抑制することを示す。Yap–Dag1相互作用は、Hippoが誘導するYapリン酸化により増強されることから、Hippo経路機能とDGCの関連が明らかになった。Hippoが欠失した生後マウスの心臓が損傷すると、欠損部を正しい大きさで修復することで器官サイズの制御は維持されるが、HippoとDGCの両方を欠失した生後心臓が損傷すると、損傷部で心筋細胞の過剰増殖が見られた。デュシェンヌ型筋ジストロフィーのモデルである成体Mdxマウス(Dmdに点変異を持つ)の心臓では、Hippo欠失は過負荷誘導心不全に対して保護的に働いた。

