Nature ハイライト

がん:腫瘍免疫を遮断する

Nature 545, 7655

PD-1(programmed cell death protein 1)とそのリガンド(PD-L1)との相互作用を阻害する治療用抗体は、細胞傷害性T細胞を活性化することが知られている。I Weissmannたちは今回、マウスを使って腫瘍浸潤性マクロファージでのPD-1の役割を調べ、PD-1を発現しているマクロファージのファゴサイトーシス活性は十分強くないこと、またPD-1–PD-L1経路の遮断はファゴサイトーシスを増強し、腫瘍増殖の抑制と相関することを明らかにした。この知見は、PD-1–PD-L1阻害剤の治療活性にT細胞非依存的機構が含まれることを示唆しており、この結果は臨床に関わってくるだろう。

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