Nature ハイライト

化学:活性化されていない脂肪族C–H結合の官能基化

Nature 539, 7628

今週号の2本の論文で、R Knowlesたちのグループと、J ChuとT Rovisは、それぞれ光触媒プロトン共役電子移動による特定アミジルN–H結合の選択的ホモリシスについて報告している。反応で得られたラジカルによって、N-アルキルアミドの脂肪族鎖の活性化されていない5位の位置でC–H引き抜きとラジカルアルキル化が可能になる。今回の方法はアミジルN–H結合の事前活性化やハロアミドの使用に頼らないので、ラジカルアミジルを得るこれまでの手法よりも単純な解決策が得られる可能性がある。さらに、続いて1,5-水素原子移動が起こることによって、アルキルアミドの存在下で選択的にC–C結合を形成する手段が得られる。

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