Nature ハイライト

材料化学:タンパク質–DNAハイブリッドを作る新しい方法

Nature 525, 7568

生体分子の自己集合体は、多様な機能と生体適合性を併せ持つため、ナノテクノロジーにおいて非常に興味深い材料である。この10年間で、核酸のみ、ペプチドのみ、タンパク質のみなど、単一成分で構成される精巧なナノ構造体が報告され、こうしたナノ構造体は、薬物送達から分子コンピューティングまでさまざまな用途に用いられてきた。今回、コンピューターによるタンパク質の設計を使って、タンパク質とDNAが共集合したナノ材料が形成された。二本鎖DNA上のタンパク質結合部位の配置を変化させ、これらの二本鎖DNA構成ブロックをタンパク質構成ブロックと混ぜ合わせたところ、いびつな塊状のナノ粒子や分子1個分の幅のナノワイヤーを自発的に形成させることができた。今回の結果は、新しいタンパク質–DNAハイブリッド材料を開発するための基礎を築くものである。

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