Nature ハイライト

大気科学:海上大気中で氷を形成する「生物学的な」粒子

Nature 525, 7568

雲の中に存在する氷は、雲の寿命や放射特性に影響を及ぼす可能性がある。海のしぶきが、雲中の氷の形成粒子としてどの程度の役割を果たしているのかは、まだよく分かっていない。今回、大気環境における氷雲の形成に適した条件下では、おそらく植物プランクトンの細胞浸出液に由来する海と大気の界面の有機物が、氷の核となることが見いだされた。モデルシミュレーションの結果は、海洋有機物が、南大洋などの遠隔海洋環境における氷核粒子の重要な供給源となる可能性を示唆している。

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