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医学:結核性肉芽腫での血管新生

Nature 517, 7536

結核菌感染は炎症を起こした組織からなる巣状病変を伴うことが多く、これは結核性肉芽腫として知られている。今回、ゼブラフィッシュのMycobacterium marinum感染モデルで生体内画像化法を用い、肉芽腫形成が低酸素状態および血管新生誘導性分子であるVEGFの誘導と同時発生することが示された。VEGF経路を薬理学的に阻害してやると肉芽組織での血管新生が防止され、感染負荷が低減する。また抗血管新生療法は抗結核治療と相乗的に作用するので、抗生物質耐性が生じた場合には従来の治療に替わる選択肢となると考えられる。

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