Nature ハイライト

Cover Story:乱流の制御:強化学習がAIエージェントに流れの制御の仕方を教える

Nature 657, 8131

航空から風力タービン、血流まで、流体の乱流は、物理学、工学、医学において重大な課題をもたらす。この問題の根源には、乱流が複雑で制御が極めて難しいという事実がある。今週号ではC Lagemannたちが、AIに流体の流れの制御法を訓練させるのに使える、強化学習のプラットフォームHydroGymで、この問題に取り組んでいる。HydroGymプラットフォームは、空洞流れから翼まで、二次元(2D)と三次元(3D)のさまざまなシナリオを網羅した60以上のベンチマーク済み流体力学環境を特徴とし、AIはこうした環境と相互作用してそこから学習することができる。AIエージェントが所与の目標に近づくような行動をすると報酬を得る、という強化学習を用いて、HydroGymは特定の環境下で乱流を制御するようAIエージェントを訓練することができた。表紙は2D乱流のシミュレーションのスナップショットで、流体の渦が色で表現されている。強調された円はAIエージェントが読み取った流れの部分を表し、エージェントは、これらの読み取った感覚情報に基づいて乱流の制御の仕方を学習する。注目すべきことに、AIエージェントはこの知識を用いて、未経験の環境でも流れを改善できるようになった。これは、HydroGymで訓練されたAIエージェントが、個々の解決法を記録するだけでなく、その根底にある流れ制御の原理を抽出して、異なる状況でも追加訓練なしでそれを使えるようになることを示していると、研究チームは示唆している。

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