Nature ハイライト

細胞:映画はもう見た?

Nature 442, 7106

ショウジョウバエの幼虫の唾液腺には巨大な多糸染色体が含まれており、この染色体の特徴的な縞模様は光学顕微鏡でも容易に見ることができる。通常こうした染色体は、核を破壊して染色体を平面上に「広げて」観察する。だが二光子レーザー走査顕微鏡を使えば、生きた唾液腺組織中の染色体の三次元画像をリアルタイムで調べることができる。p.ixの図は、多糸染色体を含む核の3D-再構成画像で、熱ショック前(上)と熱ショック後(下)を示し、DNAは赤色、GFP標識転写因子HSFは緑色に見える。この手法によって、DNAとモデル転写因子との相互作用の動的性質が明らかになった(動画はp.1050のSupplementary Information参照)。また、Nalleyたちは、別の手法を用いて、転写因子Gal4の動態について同様の結論に達している。

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