進化学：走化性による細菌の導かれた分布拡大

細菌の走化性はこれまで、栄養素の欠乏に対処するための戦略と考えられてきた。しかしT Hwaたちは今回、大腸菌（Escherichia coli）で、栄養素が豊富にある状況において、走化性が個体群の分布をより効率よく拡大できることを明らかにしている。この過程では、細菌の活動に伴って生じる低濃度の化学誘引物質の勾配によって、個体群のナビゲートされた分布拡大と成長が可能になり、結果として適応度が高まることが示された。

目次へ戻る