Nature ハイライト

腫瘍生物学:マラセジア属の菌類は膵臓がんを促進する

Nature 574, 7777

G MillerとB Aykut たちは今回、膵臓微小環境中の菌類相であるマイコバイオームが、腸あるいは正常な膵臓のものと比較して、発がん過程で量的および質的な変化を受けることを示している。彼らは、マラセジア属(Malassezia)という特定の菌類だけで膵臓がんの発生の促進に十分であることを明らかにしている。マラセジア属菌類が腫瘍を促進する能力は、マンノース結合レクチン(MBL)がマラセジア属菌類に結合して補体カスケードの活性化が起こることが原因であり、この活性化は補体C3が腫瘍細胞上のC3受容体に結合するために引き起こされる。

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