Nature ハイライト

光物理学:光通信の大規模化

Nature 546, 7657

周波数コムは、周波数間隔が等しい鋭い線からなる幅広いスペクトルを放射する光源であり、最近ではこれを大容量の光データ伝送に使用することに関心が持たれている。周波数コムはチップに集積したコンパクトな微小共振器を使って生成できることから、スケーラビリティーと実用性が期待できる。今回C Koosたちは、シリコンベースの微小共振器内で光のソリトン、つまり伝播中にその形状を維持する波形を連続的に循環させることによって周波数コムを生成するという、最近開発された技術を使用している。彼らは、インターリーブされたチップベースの2つの周波数コムを使って、通信波長帯の179の個別光キャリア上での毎秒50テラビットを超えるデータストリームの伝送を実証した。この技術は、効率的で高度にスケーラブルな通信システムの開発に使える可能性があり、データ容量の需要がますます増えているという課題に対処するのに役立つと思われる。

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