Nature ハイライト

Cover Story:ヒトの起源:モロッコの化石によってホモ・サピエンスの出現時期が早まった

Nature 546, 7657

今回発見されたホモ・サピエンス化石の、複数標本のマイクロCTスキャン画像を合成して得られた復元画像。顔の特徴は現代人のものに似ているが、脳頭蓋の形態(青色部分)には、より原始的な特徴が見られる。
今回発見されたホモ・サピエンス化石の、複数標本のマイクロCTスキャン画像を合成して得られた復元画像。顔の特徴は現代人のものに似ているが、脳頭蓋の形態(青色部分)には、より原始的な特徴が見られる。 | 拡大する

Credit: Philipp Gunz, MPI EVA Leipzig

ホモ・サピエンス(Homo sapiens)が出現した正確な場所と時期は、化石記録が乏しく、多くの重要な標本の年代が確定されていないために、まだ明らかになっていない。今回、J Hublinたちがモロッコのジェベル・イルードに由来する新たなヒト化石を報告しており、また別の論文では、S McPherronたちがこれらの化石の年代を決定している。これら2報によって、この遺跡で発見された遺骸が約35万~30万年前にさかのぼることが示された。これらの標本の顔、下顎、歯の形態を含む多くの特徴は、初期または最近の現生人類のものと一致していたが、神経頭蓋と頭蓋内の形態的特徴はより原始的であることが明らかになった。総合すると、ジェベル・イルードのヒト族化石は、ホモ・サピエンスの最初期の進化段階ものであると、著者たちは考えている。

2017年6月8日号の Nature ハイライト

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