Nature ハイライト

Cover Story:腫瘍の追跡:リキッドバイオプシーによって肺がんの分岐進化と再発が明らかに

Nature 545, 7655

今回C Swansonたちは、「リキッドバイオプシー」を用いることで、非小細胞肺がん手術後の再発を早期発見できる可能性を示唆している。著者たちは、肺がん臨床研究である「TRACERx」の参加者から外科的に除去された腫瘍の進化動態を評価した。彼らは、系統樹を作って、個々人の腫瘍がどのように進化したか示し、そうした情報を血液検査の基準として用いて、循環腫瘍DNA(ctDNA)を探した。これによって、日常的な臨床状況で見つかるよりも約70日早くがんの再発を特定できただけでなく、転移性の分岐進化過程の知見も得られた。今回の結果は、リキッドバイオプシーを個別化医療に適用してがんのモニタリングを改善する方法を示している。

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