Nature ハイライト

細胞生物学:Notumタンパク質のカルボキシルエステラーゼ活性

Nature 519, 7542

分泌タンパク質のNotumは、Wntシグナル伝達経路のフィードバック抑制因子であり、プラナリアからヒトまで大半の後生動物に存在する。Notumは、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(グリピカン)を標的とするホスホリパーゼとして作用すると考えられてきたが、Wntリガンドに対する特異性を発揮する仕組みについては不明だった。今回J Vincentたちは、Notumが細胞外カルボキシルエステラーゼとして働き、Wntタンパク質から必須の脂質部分を取り除くという新規の生化学活性を報告している。Notumのグリピカンとの相互作用は、これまで考えられていたような酵素–基質相互作用のためではなく、細胞表面に局在するために必要であることが明らかになった。このNotumの働きは、Wntシグナル伝達の異常を伴う疾患の新たな治療標的となる可能性がある。

2015年3月12日号の Nature ハイライト

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