Nature ハイライト

古気候学:2万1000年間のエルニーニョのモデル

Nature 515, 7528

気候の年々変動の最も重要な要因であるエルニーニョ南方振動(ENSO)は、激しく変動する期間と相対的に静かな期間との間を揺れ動いてきたことが、古気候の研究から示唆されている。Z Liuたちは、最終氷期極大期以降、軌道の変化によってENSOが強まる傾向にあり、これが古気候データの解釈と一致することを一連の気候シミュレーションを用いて示している。ENSOには、海洋循環の変動、CO2の増加、氷床の後退などが全て影響を及ぼすが、その時期はそれぞれ異なっており、それぞれの影響が相殺されることもあった。例えば、CO2の増加はENSOを弱める傾向にあったが、氷床の後退がENSOを強める効果によってこの影響が弱められた。今回のシミュレーションは、ENSO状態が、一連のさまざまな気候強制の正味の影響を常に反映していることを立証している。

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