Nature ハイライト

気候科学:変動する気候下での生物種の移動性

Nature 507, 7493

変動する気候の下で生物種が存続するには、ある一定の平均温度の地域で暮らすために移動が必要になると考えられる。そのような移動性は、変動する気候に対して遅れずについていく能力があるかどうか、また、移動に対する物理的障壁が存在するかどうかに左右される。今回、気候変動の速度を使って、最近の数十年間で生態的な気候ニッチがどう変化したかを表す全球地図を作成し、さらに、今世紀末までの種分布の変化を予測した結果が報告された。その地図からは、気候条件の「ソース」地域や「シンク」地域、および種の移動を妨げそうな地理的障壁が読み取れる。このデータから、生物が好ましい気候をどこまで追えるかという可能性に、地理的連結と物理的障壁(多くは沿岸線)が重大な影響を及ぼすことが明らかになった。今回の研究は、高温地域と低温地域を結ぶ「移動の回廊」が生物多様性を維持する手段として重要であることを強調している。

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