Nature ハイライト

工学:ソフトマターの秩序立った振る舞い

Nature 493, 7431

液晶中のコロイド粒子間に生じる相互作用をとらえた偏光光学顕微鏡写真。
液晶中のコロイド粒子間に生じる相互作用をとらえた偏光光学顕微鏡写真。 | 拡大する

Credit: Bohdan Senyuk and Ivan I. Smalyukh, CU-Boulder

コロイド粒子は、表面エネルギーを最小化することで表面積が最小の球かトポロジー的に球と等価な形状をとることが一般的である。今回、ドーナツ型のg = 1、「眼鏡型」のg = 2からg = 5まで、より高い「種数」(g値)のコロイド粒子が合成され、性質が調べられた。これらのコロイド粒子をネマチック液晶に導入すると、コロイド粒子が整列し、液晶流体中に三次元配向場と欠陥が生じ、これらはいろいろな方法で操作することができ、トポロジカル量子数が調べられる。今回の結果は、ソフトマター分野やコロイド・液晶応用の分野に新しい研究領域を切り開くものであり、応用としてトポロジカルメモリーデバイスや形状に基づく自己集合が考えられる。

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