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遺伝:カキのゲノムから防御機構が判明

Nature 490, 7418

中国アモイの潮間帯に生息するカキ。見た目は美しいが、競争は激しく、環境への耐性も備えている。
中国アモイの潮間帯に生息するカキ。見た目は美しいが、競争は激しく、環境への耐性も備えている。 | 拡大する

Credit: Lumin Qian

二枚貝のカキは河口生態系に重要な中枢種で、水産養殖業の産物として世界でも最も重要なものの1つである。今回、マガキ(Crassostrea gigas)のゲノム塩基配列の読み取りと再構築の報告が寄せられている。ほかのゲノムとの比較により、潮間帯での固着生活への適応として防御機構の遺伝子が増大していること、殻の形成経路が驚くほど複雑であること、幼生の発生にかかわる遺伝子が劇的な進化を遂げていることが明らかになり、海洋無脊椎動物にとって、こうした遺伝子の適応上の重要性が浮き彫りになった。

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