Nature ハイライト

物性:データ記憶の法則を書き換える

Nature 476, 7359

現代の計算技術の基盤となっている磁気データビットは、強い磁気異方性を示す高保磁力材料でできているため、情報がしっかり保持される。しかし、この特性によって、情報を磁気ビットに書き込むことが困難になっている。磁気的書き込みは依然として、配線やコイルによって誘導される磁場を用いて広く行われており、この方法はスケーラビリティーと効率の面で大きく制約される。今回Mironたちは、コバルト薄層面内に注入した電子電流によってこの薄層の磁化が容易に反転できるという、スケーラブルな磁気的書き込み法を実証している。この新しい手法は、標準的な磁気記録技術に簡単に組み入れることができる。

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