Nature ハイライト

宇宙:火星の形成過程

Nature 473, 7348

N DauphasとA Pourmandは、ハフニウム・タングステン・トリウム同位体の正確なデータを用いて、火星が非常に急速に成長して200万年以内で現在の大きさの半分程度に達したことを示した。このことは、火星がそれ以後ほかの天体と衝突や合体をしていない、取り残された惑星胚であるということと一致し、火星の質量が金星や地球に比べて相当小さい理由を説明できる可能性がある。この結果はまた、火星が星雲ガスの散逸前に成長したことを示している。この時期は、コンドライトの親天体などの、直径が約100 kmの微惑星がまだ形成されている最中だった。

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