Nature ハイライト

材料:長さスケールをマッチさせる

Nature 451, 7182

バルクの金属ガラス(BMG)は、技術的関心が高まっている新種のエンジニアリング材料である。これらの金属は、多くが高い強度を示し破壊に耐えるのだが、引張延性に欠けるために機械的荷重下で脆性破壊と思われる崩壊を起こす。析出した樹枝状結晶が壊滅的な破壊に対してガラスを安定化させるBMG基複合材料は、こうした弱点の一部を克服するものである。Hofmannたちは、鍵となる基本的な機械的長さスケールと微細構造の長さスケールを合わせることにより、機械的特性を最適化した「設計された複合材料」を作り出すことで、この手法をさらに一歩前進させた。得られたチタン-ジルコニウム系複合材料は、最も靭性の高いチタン合金や合金鋼に匹敵する高い延性と破壊靭性を示す。

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