Nature ハイライト 宇宙:でっかくなるきっかけ 2008年2月28日 Nature 451, 7182 星は、重力により収縮するガス雲の中で生まれるが、このガス雲は効率的に冷却されやすく温度が雲全体にわたりほぼ均一になるため、大質量星ができることはまれである。このため雲は分裂し、太陽と同程度かそれより小さい質量の星になりやすい。時には分裂がすぐに止まって、太陽の数百倍の質量をもつ大質量星ができることがある。ここで謎なのは、分裂が止まる条件だ。今回、M KrumholzとC McKeeは、この問題がガスの濃縮のされ方にあることを示した。高密度領域では、数個の小さな星ができるときに解放されるエネルギーにより残りのガスが加熱され、それ以上分裂が進まないような温度になる。そして、ガスは一体となって収縮し、より質量の大きな星ができる。 2008年2月28日号の Nature ハイライト 宇宙:でっかくなるきっかけ 遺伝:多発性硬化症の薬物標的を突き止める 進化:ずる賢いごまかし 生理:ゴミを入れれば、すべてが解決 材料:長さスケールをマッチさせる 生態:野生のレヴィウォーク 進化:ベーツ型擬態のパラドックスを解消 細胞:BRCA2変異がんが治療耐性を獲得する仕組み 植物:性の正反対 目次へ戻る