Nature ハイライト
Cover Story:輝きの源:超高輝度超新星の中核で起きている極限の物理現象
Nature 651, 8105
Joseph Farah and Curtis McCully
超高輝度超新星は通常の超新星より少なくとも10倍明るいが、これらの現象を何が駆動しているのかについて、天文学者は長らく手掛かりを得られずにいた。今週号ではJ Farahたちが、超新星爆発によって形成される強い磁場を持つ中性子星であるマグネターが、超高輝度超新星の駆動力であることを裏付けている。研究者たちは、地球から10億光年以上離れた超高輝度超新星から放出されている光を解析した。そして、超新星の新しいモデルを用いることで、高速回転するマグネターがこの超新星の中心に存在すること、また、超新星の噴出物へと投入される膨大なエネルギーが超高輝度の原因であることを突き止めた。マグネターの周囲を降着物質の円盤が回転し(表紙画像)、この降着円盤がアインシュタインの一般相対性理論が予言する効果によって「揺れ動く」結果、投入されるエネルギーの量が変動する。これによって、地球から観測される超新星の明るさにおける特異な増減が説明される。
2026年3月12日号の Nature ハイライト
量子光学:エンタングルさせた量子メモリーによる非局所位相測定
磁性:カイラル反強磁性体による高速スイッチング
光通信:無線通信と有線通信をつなぐ集積フォトニックチップ
光学・フォトニクス:「フォトニック・スキージャンプ」チップによる自由空間投影
集積光学:LiDAR撮像向けシリコンフォトニックチップ
生体工学:ウニの棘の勾配構造が機械電気的感知を可能にする
エネルギー科学:高エネルギー密度・低温電池向けフッ素化アルカン系電解質
環境衛生:極端気象はマラリアのリスクを上昇させる
古生物学:後期白亜紀のヨーロッパの角竜類は多様だった
ニューロン発生:皮質局所回路の作り方
微生物遺伝学:口腔マイクロバイオーム組成を左右する遺伝的座位
免疫学:腸においてニューロン、上皮、免疫が機能的に相互作用する仕組み
腫瘍免疫学:CD8+ T細胞疲弊の負の調節因子の発見
医学研究:コレステロール除去でリンパ浮腫を改善
化学生物学:セレブロンのアロステリック部位を特定
細胞生物学:胚で微小管により細胞質が区画化される機構
生化学:細胞のリピドームに影響する脂質輸送タンパク質の好みを解明
細胞生物学:レプリソームの成分であるクランプPCNAと複製起点活性化の制御との関係
生物工学:改変リボヌクレオチドによる翻訳動態の直接調節

