Nature ハイライト

がん:悪性腫瘍から分泌されて腎不全を引き起こす抗利尿ペプチド

Nature 624, 7991

これまでの研究で、悪性腫瘍のヒト患者は有害な腎機能障害や乏尿を発症することが多く、これらには化学療法の毒性や腫瘍に関連する炎症が関わっていることが示唆されている。しかし、腫瘍が腎機能を直接調節する可能性のある仕組みについてはほとんど分かっていない。今回、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の保存された腫瘍モデルにおいて、腫瘍によって誘導される腎不全が、新たに見つかった抗利尿ホルモンであるイオン輸送ペプチドアイソフォームF(ITPF)によって仲介されていることが明らかになった。

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