【気候科学】アマゾン熱帯雨林における炭素貯蔵の50%は樹木種の1%に集中している
Nature Communications
2015年4月29日
世界最大の熱帯雨林であるアマゾン川流域の熱帯雨林で生育する樹木種の1%が、域内の炭素貯蔵量と生産力の半分を担っているという報告が、今週掲載される。アマゾン熱帯雨林における比較的少数の樹木種に対する依存が明らかになったことで、こうした樹木種の気候変動に対する弾力性に関する懸念が生じている。
世界で最大かつ最も多様性の高いアマゾン熱帯雨林は、極めて重要な炭素吸収源で、全世界の陸生植物の炭素貯蔵量の17%を占めており、推定16,000種の樹木が生育している。このように非常に高い多様性にも関わらず、比較的少数の樹木種の個体数が多く、わずか227種の超優占種がアマゾン熱帯雨林の樹木全体の半数を占めている。この超優占現象がアマゾン熱帯雨林の炭素貯蔵量にどのような影響を及ぼしているかについては解明されていない。
今回、Sophie Fausetたちは、530カ所の森林調査区で得た3,458種の樹木20万個体以上の種の個体数、樹木直径、木材密度、バイオマスに関する独自のデータセットを解析した。Fausetたちは、これらのデータの統計的解析を行って、アマゾン熱帯雨林に生育している推定16,000種の樹木のうち、バイオマスが147種、生産力が167種というわずかな数の樹木種に集中しており、そうした樹木種は一般的に大きいという特徴があることを明らかにした。
今回の研究結果は、アマゾン熱帯雨林における炭素貯蔵と炭素循環に寄与する樹木種が少数の樹木種に限られていることを示しているが、これは必ずしも多様性の高いことが熱帯林の長期的存続と健全性に無関係だという意味ではない。
doi:10.1038/ncomms7857
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