Nature Metabolism
2019年に創刊されたNature Metabolism は、オンライン限定ジャーナルで、代謝についての基礎科学研究から生物医学研究やトランスレーショナル研究まで、代謝研究の全領域を対象としています。
Nature Metabolism は、代謝研究に関するあらゆる領域の質の高い研究に注目しており、基礎研究の科学者と産業界の研究者を結びつけます。本誌の幅広い対象範囲により、すべての代謝研究者に刊行された優れた研究内容を確実にお届けします。
Nature Metabolism注目のハイライト
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がん:病気による体重減少は、乳酸が引き起こしているらしい
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医学研究:タンパク質の大量摂取の影響を調べる
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健康:月経周期の時期がインスリン感受性に影響する可能性がある
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健康:運動が、食餌療法の血糖コントロール改善効果を高める
最新Research
ショウジョウバエのwhite遺伝子は老化の際に腸幹細胞の増殖恒常性を調節する
white regulates proliferative homeostasis of intestinal stem cells during ageing in Drosophila
掲載
ショウジョウバエ(Drosophila)のwhite変異体は遺伝学的研究に広く用いられている。関西学院大学および理化学研究所生命機能科学研究センターの佐々木たちは、white遺伝子の代謝の役割が、老化の際の葉酸の代謝を介した腸幹細胞の増殖調節であることを示している。
おすすめのコンテンツ
ミトコンドリアのリポイル化が褐色脂肪熱産生の加齢に伴う低減を統合する
Mitochondrial lipoylation integrates age-associated decline in brown fat thermogenesis
Nature Metabolism
掲載
Nature Metabolism 1, 9 | doi: 10.1038/s42255-019-0106-z (2012)
可溶型RANKLは生理的に必須ではないが腫瘍の骨転移を加速させる
Soluble RANKL is physiologically dispensable but accelerates tumour metastasis to bone
Nature Metabolism
掲載
Nature Metabolism 1, 9 | doi: 10.1038/s42255-019-0104-1 (2012)
著者インタビュー
記憶T細胞形成のカギを握るのは、脂質代謝
麻疹やおたふく風邪などは、一度かかると、再び発症することはほとんどない。これは、免疫細胞が病原体のタンパク質を記憶していて、再感染の際に速やかに応答しているからだ。このような免疫記憶の中心となる記憶T細胞の産生に脂肪酸代謝が関わっていることを、千葉大学大学院医学研究院教授で研究院長の中山俊憲さんとかずさDNA研究所オミックス医科学研究室室長の遠藤裕介さんらの研究グループが発見し、新創刊のNature Metabolism 2月号に発表した。