Nature

Natureの表紙

Cover Story: 磁気モーメント:二次元格子に形成された個々のポーラロンの画像化

Nature 572, 7769 (2019年8月15日)

固体では、電子などの可動電荷キャリアが、その周囲の格子環境とわずかに相互作用して、格子環境の秩序を少し乱すことがある。こうしたひずみは電荷キャリアの周囲に局在し、電荷キャリアとこのひずみが組み合わさってポーラロンと呼ばれる準粒子が形成される。ポーラロンは、エキゾチックな特性を持つ多くの物質の説明に重要な役割を果たすと考えられている。今回C Grossたちは、反強磁性背景を特徴とする二次元格子において形成されると予測されている、個々の磁気ポーラロンを実験的に観測したことを報告している。著者たちは、量子気体顕微鏡を用いて、ポーラロンとその内部構造を画像化し、局所的な磁場環境の変動を捉えた。表紙は、今回の結果に基づくイラストで、中央の球がポーラロンを表し、周囲の鉄粉が磁場環境の変動性を示している。

今週の目次とハイライト

The Nature Top Ten

バックナンバー

Nature 創刊150周年記念特集

ゲノム×医療 — うねりの中で日本は

Nature ダイジェスト 2019年8月号

医学ではゲノム解析の重要性が増している。病気の原因解明や創薬においてはもちろんのこと、個別化医療や予防医学への応用に至るまで、医学のさまざまな側面でゲノム解析の利用が進んでいる。特に、患者のゲノムデータを集めて行う病気の研究では、データベースの規模が研究成果に直結してくることが多いといわれる。精緻な医療の実現を目指し、ゲノム情報を活用する国が出てきている中、日本におけるゲノムデータの収集と活用の状況はどうなっているのか、徳永勝士氏と岡野栄之氏に聞いた。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature
 混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature
 “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature注目のハイライト

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