Nature

Cover Story: 小型のティラノサウルス類:ティラノサウルス類の若い成体個体の骨格標本が、ナノティラヌスの存在を裏付けた

Nature 648, 8093 (2025年12月11日)

ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex、以下T. rex)は、最も象徴的でよく知られた恐竜の一種だが、何十年にもわたってある論争に巻き込まれてもいた。その議論の中心にあるのは、1940年代に発見されたT. rexの小型の近縁種と見られる恐竜の頭骨化石である。この頭骨はその後、新種ナノティラヌス・ランケンシス(Nanotyrannus lancensis)として記載されたが、近年では単にT. rexの幼体と見なされるようになっていた。今週号ではL ZannoとJ Napoliが、この論争を決着させるに違いない証拠を提示している。著者たちは今回、米国モンタナ州のヘルクリーク累層で見つかった、小型のティラノサウルス類の化石について報告している。この骨格化石は保存状態が極めて良好で、研究者たちはこれが若い成体個体のものであると判断することができた。この個体はまだ成長途中だが、極めて重要なことに、完全に成長しきったとしてもT. rexの成体サイズにははるかに及ばない可能性が高い。解析の結果、この恐竜は実際には新種であることが明らかになり、彼らはこれをNanotyrannus lethaeusと命名した。今回の発見は、T. rexと少なくとも2種のより小型の肉食恐竜がこの時代に共存していたことを裏付けている。

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その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

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著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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