Nature

Natureの表紙

Cover Story: 最適な車両数:道程のネットワーク分析によって最適化されたニューヨークのタクシーの数

Nature 557, 7706 (2018年5月24日)

タクシーは、世界の都市の大半における一般的な交通手段であるが、タクシーを利用した移動の回数や性質に対して現在の車両数は最適なのであろうか。今回M Vazifehたちは、乗客を遅刻させたり乗客に相乗りを求めたりせずに、配車しているタクシーの数をより少なくできることを明らかにしている。著者たちは、輸送ネットワーク全体で個々の乗車ではなく個々の車両が共有されているようなネットワークを基盤とした方法を用いて、1年間にわたってニューヨーク市で利用された膨大な回数のタクシー移動に対して彼らのスキームを検証した。その結果、タクシーを利用した移動についての先行知識があれば、実際に利用されているよりも40%少ない車両数で同様のサービスを提供できた可能性があると算定された。このスキームを、リアルタイムの情報で機能するように修正すると、車両数を約30%少なくできる。今回の結果は、現在のタクシー車両数だけでなく、将来的な自動運転車の運用の可能性にも関係してくる。表紙の画像は実行中の最適化モデルの様子で、ニューヨーク市におけるタクシー利用の1分間が描かれている(点が目的地で線が移動経路を表す)。イラストの右側(黄色の線)は現在の状況であり、左側(青色の線)は、今回のモデルを用いて実現できる可能性がある車両数が少なくなった状況を示している。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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