Research Press Release
【がん】小児がんの転帰を予測する
Nature Communications
2015年1月28日
がんにかかった子どもの個々の腫瘍を構成する腫瘍細胞間の遺伝的差異によって治療転帰を予測できるという報告が、今週掲載される。
成人のがんの研究では、1つの原発腫瘍に含まれる細胞の間に遺伝的変異の差異が認められ、原発腫瘍とその転移の間にも遺伝的変異の違いがあることが判明している。この多様性が治療応答性と腫瘍の進行にどのような影響を及ぼすのかは解明されておらず、乳幼児と子どもの腫瘍にもこのレベルの多様性が見られるのかどうかも明らかになっていなかった。
今回、David Gisselssonたちは、化学療法を受けた7人の子どもの腫瘍におけるミクロ多様性(ミリメートル大の腫瘍検体に含まれる細胞の遺伝的多様性)を観察した。その結果、これまでに考えられていた通り、小児腫瘍が遺伝的に不安定なことが判明した。
また、Gisselssonたちは、ミクロ多様性の存在から一般的なタイプの腎臓がん(腎芽腫)の小児患者の治療転帰を予測できることを明らかにした。腎芽腫にかかった44人の子どもを調べたところ、腫瘍内ミクロ多様性のなかった患者の生存確率は100%だった。
doi:10.1038/ncomms7125
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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