Research Press Release
【地球科学】隕石から蒸発した最後の水滴が残していったもの
Nature Communications
2013年10月23日
宇宙空間を突き進む隕石から蒸発する古代の水の最後の瞬間が明らかになった。この新知見は、地球上の水が宇宙から到来したとする学説を裏付けている。
隕石は、太陽系が形成した46億年前から宇宙空間を移動している大きめの小惑星のかたまりだ。隕石は、最も古い宇宙粒子でできており、地球上の水分と生物の起源を決定するための非常に重要な情報が含まれている可能性がある。今回、木村勇気(きむら・ゆうき)たちは、2000年にカナダに落下した隕石に含まれる微小結晶の磁気特性を調べて、かつて宇宙空間に存在していた古代の水の特徴を明らかにした。木村たちは、微小なマグネタイト粒子の磁性のために、水分の最後の一滴が乾燥するときにのみ結晶が形成した可能性があり、その結果残った独特の水滴痕が数十億年後の今になって発見されたことを明らかにした。
doi:10.1038/ncomms3649
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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