Research Press Release
神経系損傷の回復を評価する
Nature Methods
2010年8月16日
中枢神経系(CNS)が損傷したげっ歯類の運動機能評価が、Nature Methodsに発表される。この研究の体系的に収集されたデータセットを用いれば、ある種の神経系損傷を適切な運動障害と結び付け、さまざまな治療法の有効性を的確に評価することができる。
外傷、脳卒中、または神経変性疾患でCNSが損傷を受けると、運動機能に障害が生ずる。げっ歯類では、歩行や遊泳などの運動検査により、この種の損傷で生じた機能性運動障害が評価されている。新規の治療法が奏効するかどうかを見極めるとともに、自発的回復につながるような複雑なCNSプロセスを明らかにするには、正確で包括的な機能検査が重要である。
B Zoernerたちは、2種類の歩行、水中歩行、および遊泳という4種類の運動課題を利用して、CNS損傷のさまざまなモデルのラットおよびマウスで、運動障害のさまざまな側面を検討した。その結果、げっ歯類の運動特性がCNS損傷の部位および重症度に強く依存することがわかった。
doi:10.1038/nmeth.1484
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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