Research Press Release
【遺伝】消化のよいモロコシ
Nature Communications
2013年2月13日
モロコシのデンプンの消化性を高める自然発生遺伝子が明らかになった。モロコシは、その他の多くの穀物が繁殖できない極限的な状態が存在するアフリカの主要商品作物の1つだ。しかし、モロコシの消化性が低いことは、有用な食料源となるうえでの根本的課題となっている。今回の研究は、アフリカにおいて食料を確保するための新しい方法となる可能性がある。
モロコシは、乾燥と暑さに強い穀物で、元々、アフリカで栽培化され、重要な食料源となっている。ところが、消化性が本来的に低いことが、モロコシの長年にわたる問題だった。今回、I D Godwinたちは、デンプン代謝酵素のプルラナーゼに関するアレルの1つが、モロコシの消化性とカロリー価を高めることを見いだした。このアレルは、作物の成長と収量には影響を与えないので、農地拡大をせずに生産量を増やすことが可能だ。
今回の研究は、水と土地の利用効率を最大限に高めながら、将来の食料供給を確保するための実行可能な方法をもたらしている。
doi:10.1038/ncomms2450
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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