ロボット工学:カメから着想した水陸両用ロボット
Nature
2022年10月13日
陸生カメに似た形態・構造から水生カメに似た形態・構造に変化し、その逆の変化もできて、陸生環境と水生環境の間を移動するロボットを発表する論文が、今週のNature に掲載される。今回の研究で、異なる環境を以前より効率的に移動できるロボットの設計を改善するための戦略が得られた。
移動ロボットは、特定の場所での移動に最適化されていることが多いが、異なる環境を横断するロボットは、全ての環境を同じ効率で移動できるとは限らない。陸上と水中の両方を移動する水陸両用ロボットは、生物モニタリング、災害対応、セキュリティの分野で実用的な用途を開拓できるだけでなく、動物の移動を研究する手段となる可能性もある。
今回、Rebecca Kramer-Bottiglioたちは、水生カメと陸生カメからヒントを得て、環境に合わせて変形する四肢を持つ適応型ロボットAmphibious Robotic Turtleを設計した。このロボットは、歩き方も手足の形も環境に順応させることができる。陸上では、陸生カメを模した耐荷重性の形態と構造を有する足が作動する。四肢を作るために使用される材料は、その剛性を変化させることができるため、水中では扁平なひれ足に変化して、水生カメのように泳ぐことを可能にしている。
この研究で用いた形態変化戦略は、いろいろな環境で最適なパフォーマンスを得るために筐体を動的に順応させることができる次世代の自律システムの開発に役立つ可能性があるとKramer-Bottiglioたちは結論付けている。
doi:10.1038/s41586-022-05188-w
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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