Research Press Release
臨床診断を手ごろな価格に
Nature Medicine
2011年8月1日
医療資源の限られた辺鄙な地域でも感染症の早期発見ができるようになる、安価な方法の報告が寄せられている。
世界の最も貧しい地域では、臨床検査のために医療機関や研究機関を訪れる確実な交通手段がない場合もあるが、そういった地域に住む人々の健康状態の改善につながる技術の開発は、科学技術の難しい課題の1つである。
S Siaたちは、製作、液体処理、シグナル検出のための新しい操作を1つにまとめた経済的で使いやすい感染症アッセイ、“mChip”アッセイを開発した。この“mChip”の試験をルワンダで行い、地元で採取した何百もの血液サンプルを調べたところ、使用する血液わずか1マイクロリットルでHIVと梅毒の診断に優れた性能を発揮し、その感度は実験室で行われている臨床検査に匹敵することがわかった。
doi:10.1038/nm.2408
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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