Research Press Release
C型肝炎ウイルスの侵入を補助する因子
Nature Medicine
2011年4月25日
C型肝炎ウイルス(HCV)が肝細胞に侵入する際に細胞内補因子として作用する2つの受容体の存在が明らかになった。今回の研究は、これらの受容体の阻害剤として認められた薬剤が、抗ウイルス剤として使用できる可能性を示唆している。
多くの場合に治療法が効果を示さず、感染者が肝細胞がんにかかりやすくなるという慢性肝臓病があり、HCVが、その原因となっている。HCVの感染者は、全世界で1億7000万人を超えており、新しい治療の選択肢が必要とされている。
今回、T Baumertらは、上皮増殖因子受容体(EGFR)とエフリン受容体A2(EphA2)という2つの受容体型チロシンキナーゼが、HCVの肝細胞への侵入に関与する細胞補因子であることを報告している。Baumertらは、in vitroとHCV感染のマウスモデルにおいて、EGFR and EphA2の阻害剤として認められた薬剤を用いて、HCVの複製を妨害できることを明らかにした。そして、受容体型チロシンキナーゼを阻害することで、 HCVと細胞膜の融合を防げる、という考え方を示している。
doi:10.1038/nm.2341
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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