Research Press Release

ポリマーでエネルギー変換

Nature Materials

2011年5月2日

導電性ポリマーの熱電変換効率が軽い化学的脱ドーピング処理によって向上することが、Nature Materials電子版に報告される。この材料の熱電効率は、冷却や廃熱回収に必要な値に近い。

熱電素子は、両端を異なる温度に保持すると、電力を発生させる。この過程の効率は、ベース材料が内部温度勾配を維持する能力に依存しており、その能力は材料の熱伝導度と電気伝導度によって決まる。ほとんどの無機半導体など多くの材料は、熱伝導度と電気伝導度を独立して変えることができない。

X Crispinらは、PEDOTとして知られる導電性ポリマーの酸化レベルを慎重に調節することによって、熱伝導度を低く抑えたまま、熱電性能指数を最適化できた。PEDOTの熱電効率は、冷却素子や発電機の実動作に必要な値に近い。

doi:10.1038/nmat3012

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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