Nature ハイライト

量子光学:量子反作用に耳を傾ける

Nature 568, 7752

量子力学では、特定の物理的なオブザーバブル(位置など)の測定精度を高めると、不確定性原理によって決まるその共役変数(この場合は運動量)の不確定性が反作用を通して増大する。干渉計重力波検出器の特徴である高いレーザー出力は、ショット雑音によって生じる位置不確定性を小さくするが、その際、反作用が量子輻射圧雑音(QRPN)の形で現れる。Advanced LIGO、Virgo 3、KAGRAなど検出器がその設計感度に達した際には、将来のそれらの運用はQRPNによって制限されると予測されている。今回T Corbittたちは、低損失のオプトメカニカルシステムにおいて、重力波検出器と関係する周波数に近い周波数で行ったQRPNの室温での広帯域測定の結果を報告している。著者たちは、雑音スペクトルにおいて、2 〜100 kHzの周波数で微小共振器がQRPNの影響を受けていることを示した。そして、観測されたQRPNの推定される大きさが、理論モデルの予測と一致することが見いだされた。今回の結果は、重力波検出における量子反作用の軽減を目的とする手法に極めて重要な実験テストベッドの開発に寄与する。

2019年4月18日号の Nature ハイライト

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