Nature ハイライト

神経科学: 神経精神医学に関する遺伝的手掛かり

Nature 551, 7679

第16染色体の小さな領域の欠失によって生じる16p11.2のコピー数多型は、自閉症をはじめとする多数の神経精神疾患との関連が見られる。以前の研究から、この座位内の遺伝子kctd13が、ゼブラフィッシュの神経解剖学的異常の原因である可能性が示唆されていた。C Powellたちは今回、kctd13欠失ゼブラフィッシュやKctd13欠失マウスにおいて神経発達異常を再現できなかったことを報告している。彼らは、シナプス伝達の減弱を観察し、これがKCTD13/CUL3ユビキチンリガーゼの基質の1つであるRhoAのレベル上昇と相関することを見いだした。Kctd13を欠失したマウスは、社会性障害や反復グルーミング行動など、自閉症の徴候である多くの行動表現型を示さなかった。これらの知見は、kctd13Kctd13の欠失のみで自閉症関連行動の原因となるとするモデルを支持せず、16p11.2欠失症候群が多遺伝子性の機構による可能性を残すことになった。

Letter p.227
doi: 10.1038/nature24470 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年11月9日号の Nature ハイライト

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